札幌市 敬老パスの自己負担廃止でデジタルポイント化・スマホアプリに本格移行

札幌市の敬老パス制度改革について。70歳以上の市民が利用する敬老パスの制度を大幅に見直す予定です。

この改革では、従来の最大17,000円の自己負担をなくし、利用者の歩行量や健康に関連するイベント参加に応じてポイントを付与する新システムを導入するとのこと。このポイントは交通機関での利用に使え、さらにJRやタクシーへの対象拡大も検討されています。

札幌市の敬老パス事業には高齢者の健康寿命延伸を目指す目的で、年間約50億円の予算が投じられています。

そして、この敬老パスが現行のものから「スマホアプリ」に移行という話がでているんですよね。70代のシニアに今更「スマホを始めてくださいね」っていうのはとても難易度を感じるのは私だけでしょうか。

制度変更の背景と目的

制度変更の背景には、敬老パスサービスの利用実態の不公平感があります。

札幌市によると、敬老パスの対象者の約60%が利用していない一方で、9%の人が年間5万円以上を利用しているデータがあるとのこと。

この不均衡を解消し、より公平な制度設計を目指すことが改革の主な目的です。また、敬老パスの利用を通じて高齢者の健康増進と社会参加を促す狙いもあります。

ニュース元:健康寿命延伸に向けた新たな高齢者施策について(札幌市のウェブサイト)

市民からの意見と反応

この制度変更に対して、札幌市民からは賛否両論の声が上がっています。

一部の高齢者は現行制度の維持を望んでいる一方で、新システムの導入に対して前向きな意見もあります。

特に、新しい知識の習得やデジタル技術への順応が求められる中、スマホアプリを介したポイント制度には慣れが必要とされています。市は市民の意見を反映させながら、新制度への移行を進めることになります。

新制度ではスマートフォンがある→ 専用のアプリをインストール、スマートフォンがない→市からポイントカードを郵送というかたちで対応されるようです。

スマホアプリ化のメリットと課題

敬老パスのスマホアプリ化には、いくつかのメリットがあります。まず、自己負担の撤廃により、経済的負担が軽減されることが期待されます。

また、歩行量や健康イベントへの参加をポイント化することで、高齢者の健康促進とアクティブな生活が奨励されます。さらに、デジタル化により管理が容易になり、利用データの分析を通じて更なるサービス改善が可能になるでしょう。・・・・というのが表向きなんですが、やっぱりデメリットとしてスマホを使いこなすことが難しい高齢者のほうが多くいるわけですよね。

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敬老パスの利用ひとつでもデジタル分断

「デジタル分断」が新たな課題として浮上しそうです。

コロナのワクチン情報のときも感じましたが、市は十分な支援体制を提供する必要がありますね。また、新制度への適応(2025年予定)には時間が必要となるため、スムーズな移行を目指すことが重要です。

札幌市の敬老パスのスマホアプリ化:今後の展望

札幌市は、市民の意見を踏まえ、2025年度の新制度移行を目指しています。敬老パスのスマホアプリ化は、高齢者の生活を豊かにする可能性を秘めていますが、その実現には市民一人ひとりの協力と理解が必要です。

今後の動向に注目が集まる中、敬老パス改革は他の自治体にとっても重要なモデルケースとなるでしょう。

このようなスマホアプリ化の動きは、高齢者のデジタル技術への適応を促す一方で、デジタル格差の問題も浮き彫りにしています。

これからの社会では、高齢者のデジタルリテラシーの向上とともに、デジタルインクルージョンの推進が重要な課題となってきます。札幌市のこの試みが、今後の高齢者支援のあり方に新たな視点を提供することを期待します。

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